やさしい版:AIへのおねがいの仕方を、AI自身に直してもらう話
AIに仕事をたのむときの「おねがいの文章」を、これまでは何十回も書きかえてためしていました。それをやめて、作業の記録を全部まとめて渡すだけで一回で直す、という研究の紹介です。専門用語を使わずに書いています。
AIに仕事をたのむとき、どう言うかで結果が変わります。「これをやって」とだけ言うより、「こういうときは気をつけてね」と付けくわえたほうが、うまくいきます。
この「おねがいの文章」のことを、プロンプトといいます。
これまでは、何十回もためしていた
おねがいの文章をよくするには、こうしていました。
少し書きかえる。ためす。点数をつける。よくなっていたら残す。またちょっと書きかえる——。これを何十回もくりかえすのです。時間もお金もかかります。
研究者が新しい発見を発表するサイト「arXiv(アーカイブ)」に出た論文は、まったくちがう考えを出してきました。
くりかえさなくていい。
記録をぜんぶ見せる
かわりに、AIがこれまでやった作業の記録を、ぜんぶまとめて渡します。うまくいったときの記録も、失敗したときの記録も、全部です。
渡されたAIは、その記録を自分で数えたり調べたりします。そして「ああ、こういうときに、いつも失敗しているな」と見つけて、気をつけることを一回で書き出します。
テストの見直しに似ている
まちがえた問題を1問ずつ直していくのが、これまでのやり方です。
答案を全部ならべて「自分は計算まちがいが多いな」と気づいて、次から気をつけることをメモするのが、新しいやり方です。
大事なのは、どれだけ広く見わたすかでした。1問だけ見ていても、自分のくせは見つかりません。
ためした結果
4つのテストでためしたところ、新しいやり方は3つで、これまでのやり方より良い点数を取りました。しかも一回で、です。
もうひとつおもしろいのは、特別なAIを使っていないことです。ふだんプログラムを書くのに使われている、ふつうのAIにやらせています。
ただしこの論文は発表されたばかりで、ほかの人がためしても同じ結果になるかは、これから確かめられます。
この記事は、専門用語を使わずに書いたものです。くわしい内容はもとの記事にあります。
出典: arXiv:2609.26261v1「Coding Agents are Strong Prompt Optimizers」(arXiv cs.AI)